FIVBワールドグランプリ2014ファイナル東京大会の開幕を翌日に控えた8月19日(火)、都内のホテルにて出場6チームの監督が一堂に会して記者会見が行われました。
はい、ここで「ハイブリッド6」について発表があった訳ですけど、まぁ、なんというか。
この新戦術について眞鍋政義全日本女子監督は、「ハイブリッドは『かけ合わせ、混ぜ合わせ』、『新しいものを組み合わせる』という意味。絶対的エースがいない日本チームで、1人1人が助け合いの精神持ち、いろいろなポジションをこなしてほしいという思いからこの名をつけた」と戦術名について解説しました。
「ハイブリッド」にそんな意味ないと思います。「異種のものを組み合わせる」ってのが本来の意味だと思いますけどね。
一人が色々なポジションをこなす、って話は、まずは学生時代の強化方針から変えて行かないとどうにもならないと思います。目の前の試合に勝つ為の「無駄」は省き、MBにはクイックしか打たせない、OPにはサーブレシーブさせない、なんてことをやってポジション特化させてしまうのが問題なんでしょう。だから比較的総合的な力を求められるWSばっかりで戦う、みたいな発想になってしまうんです。本来はポジションに限らずどのスキルもまんべんなく練習して行く中で、得手不得手が出てくるからあなたはMB、あなたはセッター、みたいなるのが正しいのだと思います。その辺の順序が逆なんですよね。
なんというか、世界の戦術はこうなっているからそれに勝つ為にはこうしよう、という発想ではなくて、現状の手駒はこれしかないからこうするしかない、となっているような気がするんですよね。しかも、持っている手駒で最大限の力を発揮しようというよりは、とにかく何か新しいことをしなければいけない、他とは違うことをしなければ勝てない、という固定観念にとらわれているような気がします。「勝てない→今のままじゃダメだ→他とは違うことをしなければいけない」といった。手段が目的化している気がするのですが、本当に大丈夫でしょうか。心配になります。
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