リオデジャネイロオリンピックの出場権を懸けた戦い「2016リオデジャネイロオリンピック世界最終予選兼アジア大陸予選大会」が5月17日(火)、東京体育館(東京都渋谷区)で大会3日目を迎えました。ペルー、カザフスタンに勝利し、2戦負けなしの全日本女子チーム・火の鳥NIPPONは韓国と対戦し、セットカウント1-3(26-28、17-25、25-17、19-25)で敗戦。本大会の通算成績を2勝1敗としました。
この試合は3セット目途中から観ました。2セット先取され負けそうだと知り、慌ててテレビを点けました(スマートフォンで)。
木村選手の負傷がありましたけど、3セット目から観た感じでは、宮下選手のセット(トス)が非常に不安定で、スパイカーが打ち切れない場面が多く見られたのが気になりました。韓国のサーブで崩されたのが敗因と書いている記事が多いようですが、スタッツを見る限りでは韓国よりも日本の方がレセプション(サーブレシーブ)の返球率は良く、それほど「崩された」という印象ではありません。
確かに要所で韓国にサービスエースを取られる場面があったかもしれませんが、それを「敗因」とするのは短絡的で、それで崩されたとするのならば、どうしてそこから立て直せなかったのか、そちらの方を問題視するべきです。そもそも、レセプションが大事とリベロ2+レシーバー1の布陣にしているのでしょう。簡単に崩れてしまっては何の為のメンバー選考か分からなくなります。
宮下選手は不調というより、彼女の力が今はあそこまでということだと思います。それならそれで、打つべき手はいくつかあったと思います。田代選手への交代という手がありましたし、代えないなら代えないで、セットが低く速く近くなっていると、具体的な声がけなど必要であったと思います。
宮下選手を竹下選手の代わりとしてみるのではなく、彼女の長所を生かすような戦術を考えられないものでしょうか。177cmの身長があるのですから、彼女を含めたシステムをきちんと構築してブロックを強化すれば、一発で決めなければならないとスパイカーが打てないセットを無理に打ちに行ってミスすることも少なくなるでしょうし、それを見た宮下選手が「ああ、もっと良いセットを上げなければ」と萎縮することもなくなるはずです。
まだMB1や、ハイブリッド6などやっていた頃の方が、なんとかしようという工夫が見えて良かったと思います。MB1やハイブリッド6自体が良かったというわけではないですが。なんというか、あまりにも無策な気がします。現状。