｢ｱﾃﾈが終わって､もういいかなと思ったのも事実｡ｶﾞﾑｼｬﾗに走ったからこそ､見えないものが見えた｣
柳本監督は全権を委任される｡ﾕｰｽやｼﾞｭﾆｱにはそれぞれ監督がおり､今までｼﾆｱとは別物という位置づけだったが､西田守女子強化委員長は｢監督も練習の中に入れるようにしたい｣と説明した｡ﾌﾟﾛｼﾞｪｸﾄﾁｰﾑも立ち上げ､ｻﾎﾟｰﾄ態勢を整える｡
このあたり､ﾕｰｽ･ｼﾞｭﾆｱの監督らときちんと話し合い､理解を得ておかないと､ﾕｰｽ･ｼﾞｭﾆｱの選手らが戸惑いそう｡
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協会側は､11月16日に強化事業本部長を兼ねる立木正夫会長が続投を要請した｡だが､柳本監督は｢ｱﾃﾈ五輪の反省も行わず､いきなり(監督は)受けられない｣と拒否の意向を伝えた｡その後､音さた無しになった協会の姿勢に愛想を尽かし､一度は辞退の姿勢を強く打ち出した｡あわてた協会幹部が謝罪し､その後3度の話し合いを行い､強化体制作りを話し合ってきた｡
21歳以下のｼﾞｭﾆｱ､19歳以下のﾕｰｽ代表を統括する権限も柳本監督に与えらることになった｡これまで､それぞれの代表の縦のつながりが欠けていたが､これで､一貫して強化する態勢が整ったことになる｡
柳本監督は｢やる限りは､ｱﾃﾈでなしえなかったﾒﾀﾞﾙを(北京で)獲りに行く｣と､4年後のﾒﾀﾞﾙを宣言した｡
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｢ｱﾃﾈ五輪の決勝を選手たちと一緒に観戦したが､試合後､目に涙を浮かべている選手がいた｡自分にできることがあれば､やらなければと考えた｣という｡
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そのうえ､五輪でﾒﾀﾞﾙを目指す協会の金庫にも余裕はない｡｢強化費については年末年始の宿題にさせてください｣(立木会長)｡この日の監督就任会見のｽﾎﾟﾝｻｰは､わずか2社と寂しい台所事情も明らかに｡ｻｯｶｰのｼﾞｰｺ監督の年俸は1億8000万円だが､柳本監督は再び手弁当で五輪挑戦となる｡
資金面で厳しいのは分かります｡強化策といってもたかがしれているでしょう｡しかし､それでは勝てない｡しかし､勝たなくてはならない｡ｼﾞﾚﾝﾏですね｡