< ﾍﾟｰｼﾞ移動: 1 2 >
ﾊﾞﾚｰﾎﾞｰﾙ男子のﾛﾝﾄﾞﾝ五輪世界最終予選(6月1日〜10日)第3日が5日､東京体育館で行われ､全日本男子が韓国を3-2(25-22､24-26､25-20､19-25､15-6)で破り､連勝を飾った｡一方､韓国は3連敗となった｡
ﾃﾚﾋﾞ観戦しました｡とにかく勝てて良かった､という試合でした｡
第1ｾｯﾄ序盤は見逃してしまいましたが､帰宅してﾃﾚﾋﾞをつけるとなんと清水選手が出ている!その時は分からなかったのですが､近藤選手とともに2枚替えでの出場だったのですね｡｢え､大丈夫なの?!｣と思いましたが､ｽﾊﾟｲｸを決める決める｡打てば打つほど｢足､大丈夫なの?｣と思いましたが､この試合はなんとか持ったようですね｡明らかにｼﾞｬﾝﾌﾟ力が落ちていること､常に片足着地であること､後半にはある程度対応され始めたことなど､不安な要素が多々ありますが､なんとかこの予選の間は持って､後にも後遺症など残らないことを祈るのみです｡
第一ｾｯﾄの終盤を観る限り近藤選手がとても丁寧なｾｯﾄ(ﾄｽ)を上げていたので､そのまま近藤選手で良いと思ったのですが､第2ｾｯﾄから宇佐美選手に戻しましたね｡ここの意図が良く分からなかったのですが､宇佐美選手も相変わらず要所でﾈｯﾄに近かったり､ｸｲｯｸのｾｯﾄは低かったりしたのですが､それでも丁寧に､丁寧にｾｯﾄしているのは観ていて分かりました｡ﾌﾞﾛｯｶｰを引きつける為に意識的にｸｲｯｸを使っているのも分かりましたね｡思惑通り､相手ﾌﾞﾛｯｶｰがｸｲｯｸにｺﾐｯﾄせざるを得ず､ｾﾝﾀｰからのﾊﾞｯｸｱﾀｯｸが効果的に機能しました｡
また､ﾌﾞﾛｯｸも粘り強く食らいついていましたね｡韓国が日本のｻｰﾌﾞに良く崩されていたというのもありますが､一昨年のﾜｰﾙﾄﾞﾘｰｸﾞなどで手のつけられなかった11(Aｸｲｯｸ)を､ほとんど機能させませんでした｡ﾃﾞｨｸﾞ(ｽﾊﾟｲｸﾚｼｰﾌﾞ)も良かったです｡ﾌﾞﾛｯｸが機能していたおかげか､大事な場面でﾎﾞｰﾙが繋がることが何度もありました｡日本の持ち味を十分に発揮できた試合だと思います｡
気になったのは､4ｾｯﾄ目の序盤｡清水選手の疲れが見え､対応され始めた場面で､もっと早めに山本選手と交代させても良かったのではないかと思いました｡中盤で2枚替えするなら､もっと早く代えれば良かったのにと｡まさか2枚替えの為に取っておかなければ､などと思ったわけじゃないですよね?それってどこの眞鍋監督ですかと｡で､今度はその2枚替えを戻すのを､山本選手がﾊﾞｯｸに戻る前に早めに行ってしまうという｡点差は大分ありましたし､故障明け､疲れの見える清水選手を最終ｾｯﾄに向けて休ませるという考えは､植田監督には無かったのでしょうか?完全にあのｾｯﾄで決めるつもりでしたね｡勝ち点の問題でその気持ちも分かりますが...｡第5ｾｯﾄは序盤に大量ﾘｰﾄﾞして比較的楽に進められたから良かったものの､競っていたら清水選手に負担がかかったはず｡そう考えると､あそこは采配ﾐｽといっても良いと思いました｡
それにしても､取ったｾｯﾄと取られたｾｯﾄの流れが面白いようにはっきり分かれていますね｡取ったｾｯﾄはﾘｰﾄﾞを保ったまま終盤に突入し､取られたｾｯﾄはﾘｰﾄﾞされているか､競った状態で終盤に突入しています｡要するに､中盤までの戦い方で勝負が決してしまうということです｡連続得点する為には良いｻｰﾌﾞを入れて､相手のﾚｼｰﾌﾞを崩す必要があるわけですが､日本はどうも､ﾘｰﾄﾞされている場面や競っている場面では､かなり消極的なｻｰﾌﾞを打っていました｡2ｾｯﾄ目の終盤にしても4ｾｯﾄ目の終盤にしても､そのｾｯﾄはﾘｰﾄﾞされていてもｾｯﾄｶｳﾝﾄは先行しているわけです｡そのｱﾄﾞﾊﾞﾝﾃｰｼﾞを生かしてもっと攻めて行く方が良かったと感じました｡逆に韓国は､得点差にかかわらず常に攻めの姿勢を崩しませんでした｡最終ｾｯﾄがまさにその典型で､序盤でﾐｽを連発し､結果的には自滅する形になってしまいましたが､逆転する為には攻める必要がありました｡あの姿勢は見習いたいものです｡
ところで､なんとか勝ちを拾いましたが､ﾌﾙｾｯﾄなので勝ち点は2しかもらえません｡この時点で､日本が自力で五輪出場を決めるのは不可能になったようです｡詳細はまた別の記事で｡
<関連記事>
< ﾍﾟｰｼﾞ移動: 1 2 >