女子総括/ワールドグランドチャンピオンズカップ(グラチャン)2005[管理人の戯言]
(2005-11-21 02:29:22)


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全然試合を観ていないんですが、見ていないなりになんとなく総括を。

読者の方にもお知らせ頂きましたが、スポーツナビにて、元全日本男子監督の寺廻太氏による以下のようなコラムが掲載されています。

内容は意外と薄いんですが、目を引いたのが以下の記述。

スポーツナビ|バレー|ワールドグランドチャンピオンズカップ2005 コラム|寺廻太のアメリカ戦分析 チームの方向性を打ち出すべきより引用 また今大会を通じて、チームをどのように持っていくのか、方向性がハッキリしなかった。1勝4敗という結果も残念だが、大山加奈を育てるにしても、使い続けてはいなかったように、選手の起用も大胆さに欠け、まだまだ試行錯誤しているように思えた。また、ブロックの改善が急務なのか、レシーブ力を上げていくべきなのか、といったことも分からなかったし、もっと打ち出すものを打ち出してほしかった。それが今大会で見えなかったのは残念だ。

これは確かにその通りと思います。今年に入ってからの柳本監督の采配には、何か迷いのようなものが感じられます。いや、実際に迷っているんでしょう。思うように招集できない選手、怪我や海外移籍やその他諸々の理由で、しかしその限られた手駒の中で結果を出さなければならないという苦悩。そもそもリベロ、レシーバーとして呼んだ菅山・吉澤の両選手をアタッカーとして使わなければならないということが異常事態です。そんな中でワールドグランプリ、アジア選手権と「何とかごまかしながらやってきた」のが、グラチャンでごまかしきれなくなってきた、という感じですかね。

個人的には大山選手の腰が心配だったので、スタメンで使い続けなかった事にも納得なんですが、ただその事によって「どうしたいのか」、柳本監督としてのチームの方向性「ビジョン」が見えなくなってしまったことも事実です。この辺については、以下の記事。

ニューストップ > トピックス > バレーボール > ブラジルが初優勝、日本は5位…グラチャンバレー (読売新聞) - Infoseek ニュースより引用  通常のオープン攻撃でも、相手ブロックを打ち破れる球威を持つのは大山(東レ)だけだった。だが俊敏とは言えない彼女が入ると、日本の持ち味である速さと守備力が低下してしまうため、柳本監督は最後の2戦を大山抜きで戦った。確かに連係プレーの精度は高まったが、今度は大事な場面で決めきれない、という代償を払うことになった。

 しばらく、選手選考にはこのジレンマが続くだろう。

「高さを加える」といって選抜した大山選手、しかし守備を重視すればスタメンでは使えない。何度も書いていますが大型化すれば守備力が(著しく)下がり、多彩なコンビを繰り出す為に守備を強化するとどうしても小さな選手ばかりになってしまうというジレンマ。何年もずっとはまり続けてきたこのジレンマから、未だに抜け出せていない。それを再認識させられただけの大会でした。

特に、「大型の割には守備も出来る」はずの木村沙織選手の今回の不調。いや、個人的にはあれは不調ではなく、あれが彼女の今の実力なんだと思っていますけど。思うに、まだまだ彼女には「遠慮」があるような気がするんですよね。サーブカットなんかもっとガツガツと「どけどけ!」くらいの勢いで食らいついて行って欲しいんですが、どうもまだ回りに遠慮がある。もう少し年齢と経験を重ねて来ると、本来の力が発揮できるんではないかと思います。

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