柳本がとくに注目するのは、母国で100年に一人の逸材といわれるエース、キム・ヨンギョンのいる韓国。「近来にないまとまりで、気が抜けない」という。
午後の練習に、エースの木村沙織(東レ)やセッターの竹下佳江(JT)ら主力の多くは休養して姿を見せなかった。チーム最年少の20歳で売り出し中のアタッカー、江畑幸子(日立)は志願して参加し「疲れは少しあるけど体を動かさないと不安。自分の良さを戻していきたい」と話した。
2次の初戦で激突する中国(世界ランク3位)は、王一梅を中心にパワーがあるうえにレシーブも整備されており、攻略は容易ではない。韓国(同21位)は前評判こそ高くなかったが、JTでプレーする身長192センチの22歳、金軟景を中心に若手が台頭。1次で中国にストレート勝ちするなど、D組をロシアに次いで2位通過し、侮れない存在だ。
日本(同5位)はD組1位で前回王者のロシア戦では苦戦が予想されるだけに、中国、韓国戦で勝利を上積みしておくことが必要だ。まずは相手エースの得点力をそぐために、サーブで崩せるかどうか。攻撃面ではサーブレシーブを正確にセッター竹下に返し、速攻やバックアタックを含めた多彩な攻撃で揺さぶりをかけられるかがカギだ。
この日は真鍋政義監督(47)が「2次リーグの生命線になる」と重要視するバックアタックを中心に練習し、「これからはしっかり決められるように頑張りたい」と気合を入れ直した。
真鍋政義監督は「中国はサーブレシーブがいい印象だけど、うちは1次リーグの勢いを持って臨みたい」と自信を見せていた。