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バレーボールは11日、女子の3位決定戦が行われ、日本は韓国に3―0でストレート勝ちし、1984年ロサンゼルス五輪以来28年ぶりの銅メダルを獲得した。
素晴らしい勝利から一晩明けました。おめでとうございます!28年ぶりの五輪でのメダルということで、世界選手権での銅メダルと並ぶ快挙ですね。本当に素晴らしいです。テレビ観戦していて、勝利し抱き合う選手スタッフらを見ていたら、こちらも思わずもらい泣きしてしまいました(苦笑)。
結果的に、眞鍋監督の迫田選手の起用が大当たりでした。韓国戦は、江畑選手よりも迫田選手の方が良い、というデータからの起用だそうです。その決断をしたことが素晴らしい結果をもたらしました。
韓国は出足からして大変動きが硬かったですね。キム・ヨンギョン選手の、いつもの良い意味でヘラヘラした感じがありませんでしたし、チーム全体の緊張が伝わってくるようでした。対する日本は、こちらに書いたようなやるべきことを、出足からきちんとできていたと思います。サーブで相手のレセプション(サーブレシーブ)を崩し、相手スパイカーのミスを誘発しました。第1セットの出だしで、ほぼ流れが決まってしまいましたね。木村選手などは、キム・ヨンギョン選手のレセプションを崩すことにも成功していましたね。素晴らしいサーブでした。2セット目には、一旦ハン・ソンイ選手をベンチに下げさせることにも成功します。
韓国は、出足で失った流れを、一度も引き戻せずじまいでした。日本のミスなどで流れが韓国に行きかける場面もありましたが、その肝心なところでのミスが多かったように思います。日本のサーブにレセプションを崩され、サイドの選手が踏ん張らなければいけなかったのですが、キム・ヨンギョン選手にしろハン・ソンイ選手にしろ、日本のブロックの執拗なマークにワンタッチを取られ、かわしてはアウトにしてしまうなど、なかなか思うようにリズムに乗ることができませんでした。
木村選手の打数が少なかったことも、この試合を象徴していますね。かわりに迫田選手、新鍋選手の打数が多く、また、良く決まっていました。迫田選手はとにかく思い切り良く、ブロックを気持ち良くぶち抜いていましたし、新鍋選手はブロックを良く見て、しっかりとブロックアウトを狙うなどしていました。特に3セット目終盤は魅せてくれましたね。ミドルの打数も比較的多かったです。荒木選手は大事なところで良く決めていましたね。大友選手は、セットが低いなどでブロックにかかる場面が多く、攻撃面では少し残念でしたが、ブロックでの貢献が大きかったと思います。そしてこれだけアタッカーが活躍できたのも、セッター竹下選手が終始丁寧にセットを供給できていたからだと思います。大友選手へのセットがちょっと雑で、低くなっていたのは残念でしたけど、ラリー中、連続で木村選手に打たせたあとで荒木選手のクイックを使うとか、余裕を持って選択できていたと思います。何よりセットに、アタッカーを生かそうという意図が溢れていました。
ディグでも粘りを見せました。粘り強くブロックに跳び、空いたコースにレシーバーが入り、上げるべきボールをきちんと上げていました。弾いたボールなどにも良く反応し、ボールが良く繋がっていました。そうやって繋いだボールを、丁寧にハイセットを上げていたからこその迫田選手の活躍でした。
総じて、韓国が出足に躓き、流れに乗れなかったことに助けられた部分も大きいですが、日本としては、やるべきことをきちんとやれた試合でした。本調子の韓国をねじ伏せることができなかったのは少し残念でしたが、それでも28年ぶりの銅メダルです。これまでもチャンスはあったはずなのに、力を出し切れずに逃し続けてきたメダルです。全日本女子バレーボールチームには、胸を張って帰国して頂きたいと思います。
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